2007年4月28日土曜日

なでばし(雪崩橋)


■2007年4月14、15日に只見町で聞いた話より。


■はるきやま(春木山)。  春の堅雪のときに広葉樹林を伐って、1年間につかうマキ(薪)を準備することを言う。

 沢に斜面から雪崩が落ちて、沢をふさぐ。

 それによって沢の上を横断することができる。

 それを「なでばし」という。

 雪が創った架橋である。

 はじめて聞いた言葉だった。

 春とともになでばしも溶けて危険になると、

 尾根から尾根と、山をぐるっとまわって移動しなければならない、、、


■除雪用具のコウシキ。ブナで造る。

 春木山に行ったときに、割れる木(ブナ)があるんだ。

 それは、コウシキに良いからといって、

 一緒に仕事している人たちで割って、持ち帰る。

 それを天井に干しておいて、何年後にコウシキに削る。

 木の目があって、割れる木は、強い木なんだ。

 それを割って削って造れば、重い雪でも折れないコウシキになる。

 ヘラのようなコウシキ。スコップだ。

福島県博の講座 2007年5月


■会津若松市内にある福島県立博物館では、館長の赤坂憲雄氏が4月より「旅人たちの見たふくしま」とする講座を開始されました。2回目は5月17日(木)です。
 また、只見町の民俗についての上映会も行われます。5月20日(日)、27日(日)。
■赤坂館長による館長土曜講座「東北学1」は2007年5月19日(土)13時30分から15時。いよいよ待望の講座が月1回開催されます。場所は福島県会津若松市城東町の福島県立博物館講堂(無料)。







『会津学』3号の編集中(2007年8月発刊)




■『会津学』3号は、2007年8月の発刊予定です。そのための聞き書き、原稿を集め、対談の記録など作業が行われています。テーマのひとつは「春を待つ冬のくらしかた」で、冬の日常を聞き書きしています。




第3回 会津学講座が只見町で開催されました




■2007年4月14日(土)~15日(日)に福島県南会津郡只見町において、第3回 会津学ゼミナールが開催されました。 関係者の皆様ありがとうございました。

----------------------要項(再掲)-----
日  時:2007年4月14日(土)・15日(日)  
場  所:只見町朝日地区センター 2階ホール
受講費用:無料   
●第1日目 4月14日(土)13:30~17:00
はじめに   「民具に学ぶ」 福島県立博物館館長 赤坂憲雄氏
収蔵品見学   国指定文化財「会津只見の生産用具と仕事着コレクション」
車座談義   「只見の民具と語る」 只見町・民具と語る会  
・・・・・・・・・・・懇親会 場所は未定です(会費3000円)・・・・・・・・・・・・
●第2日目  4月15日(日)9:00~12:00
ビデオ上映  <映像で見る只見の暮らし>
レクチャー  <『会津農書』に見る雪の民具>
福島県立博物館専門学芸員 佐々木長生氏
パネルディスカッション
       <只見町の雪と民具>
●午後の部のオプション
自然観察   只見町周辺(バスで移動)現地解散
 
 主 催:会津学研究会
 共 催:奥会津書房
 後 援:只見町教育委員会

第2回 会津学講座(2006年8月)


■2006年8月19(土)~20日(日)、会津地方の三島町名入地区の公共施設「やまびこ」で、会津学夏季講座が開催されました。また『会津学2号』は8月19日に印刷したばかりのものが来る予定で、当・会場受付で販売致しました。 



■会津学などが紹介されました→→→読売新聞8月5日、東北特集で紹介


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■開催要項:「地域に学び、いまを考える」会津学夏季講座
 
 『会津学』2号の発刊を記念して、昨年に続き夏季講座を福島県奥会津の三島町で開催いたします。地域の人々はいままでどのような暮らし方で自然と関係をもってきたのか?
地域のこれからを考える手がかりを探る講座。
 
日  時:2006年8月19日(土)・20日(日)  
 場  所:三島町交流センター山びこ
〒969-7402福島県三島町名入字諏訪上418 (電話0241-52-2165)
 受講費用:大人1名2000円、高校生以下1名500円
●1日、両日、いずれも同額です。
●テキストとして『会津学2号』を実費頒布(1500円)します。
 主 催:会津学研究会・後 援:三島町教育委員会
 申込締切:8月10日(木)
 
 
◆ 第1日目 8月19日(土)午後1時30分から            ◆   
挨拶 赤坂憲雄氏  「東北学、会津学、それぞれの地域学がめざすもの」
 東北芸術工科大学大学院教授、福島県立博物館長   (午後1時30分~1時45分)
 
講演① 野本寛一氏
「山村における暮らしのたてかた~会津桐の民俗土壌~カノ(焼畑)を窓口として」
 昨年の夏季講座でも講演。近刊『会津学2号』に会津桐についての調査と考察を行っており、そのことを通して会津地方の人々の暮らしを考える。野本氏は生態民俗学の提唱者。著書に『栃と餅』(岩波書店、2005年刊)、『神と自然の景観論』(講談社学術文庫、2006年7月刊)。1937年静岡生まれ、近畿大民俗学研究所長。
(午後1時45分~午後3時)
 
講演② 赤羽正春氏「採集 ブナ林の恵み」
 1952年長野県生まれ、新潟県在住で考古学、民俗学専攻。新潟県教育公務員。山形、福島、新潟三県の狩猟・採集を行う人々をたずねて聞き書きを行っている。著書に『採集 ブナ林の恵み』(法政大出版会、2001年)、『鮭・鱒』(同、2006年)。
(午後3時15分~午後4時)
 
 
講演③ 佐々木長生氏「植物の暮らしへの利用に学ぶ~民具と風俗帳」
 昭和24年南相馬市生まれ。福島県立博物館専門学芸員。民俗学(民具学)専攻。著書に『農具が語る稲と暮らし』(歴史春秋社、2001年)、『ふくしまの農具』(福島県立博物館、2001年)、『会津農書・会津農書附録』(日本農書全集第19巻、農文協、1982年)      
(午後4時~午後4時30分)
 
 
質疑応答
(午後4時30分~午後5時)
 
 
・・・・・夕方より懇親会(桐の里クラブ 3000円)・・・・・
 
 
◆ 第2日目  8月20日(日)午前8時30分から午後11時30分まで ◆    
午前の部 <聞き書きの心得を学ぶ>
 会津学研究会員が聞き手となって、19日の講師からそれぞれの聞き書きの歩みや聞き書きの技術、心得の話をうかがいます。普段聞き役の講師の皆さんを語り手として、地域の人々から何を学び、どのようにまとめるのか、その聞き書きの手法を小さな班ごとに考えます。
 
午前8時30分から午前10時30分まで
 
第①班 話者:野本寛一氏 聞き手:渡辺和(会津学研究会・三島町)
 
第②班 話者:佐々木長生 聞き手:菅敬浩(会津学研究会・会津坂下町)
 
第③班 話者:赤羽正春氏 聞き手:菅家博昭(会津学研究会・昭和村)
 
 
午前10時45分~午前11時30分まで まとめ
 
<午後の部> 鮭立磨崖仏の現地視察(金山町)   移動
※ 宿泊について
  お電話いただければご予約等の対応をさせていただきます。


会津学研究会の定例会の様子(2006年6月)




 『会津学』研究会では、2006年8月の出版に向けた編集作業のほか、月に1回の研究会を継続している。 
 2006年の6月15日(木曜)は午後6時から、奥会津書房で、鈴木克彦さんを招き、話をうかがった。鈴木さんは、中学教員から福島県立博物館に異動となり、昨年にはじめて聞き書きしたものをこの3月に「昭和村松山物語」としてまとめ、館報の『研究紀要』に掲載された。 このなかに「とちはかり」という表現が採録されている。東北のブナ林には、かつて普通に大型キツツキのクマゲラが生息しており、会津でもそれは同じだった。昭和村の松山集落では、クマゲラのドラミングを「とちはかり」と表現している。沢筋から拾ったトチをよく乾燥させ、それを一升枡から空けるときの音、、、、カラカラカラカラという音をいうのである。自然環境と人々の暮らし、そしてその音を「とちはかり」という共通の表現を持っている、、、、よい言葉だ。
  2回目となる会津学ゼミナールは8月20日、21日に開催を予定している。初回に続き野本寛一さん、佐々木長生さん、新たに新潟県より赤羽正春さんをお迎えして、採集の持つ意味や、植生に対応した人々の山の暮らしを考える。場所は福島県三島町の山びこを予定している。詳細は奥会津書房まで。(会津学研究会代表:菅家博昭。菅家は昭和村在住の専業農家)『まんだら』2006年8月号原稿。






会津学講座 第1回(2005年8月)












■2005年8月、第1回、会津学ゼミナールが開催されました(写真)。
■2005年8月 第1回 福島県三島町西方 西隆寺・三島町町民センター、訪問地は昭和村。
 2006年8月 第2回 福島県三島町名入 やまびこ、訪問地は金山町鮭立。
 

『会津学』第2号(2005年8月)




■2006年8月、『会津学』2号が発刊されました。




会津学創刊号(2005年8月)


■2005年8月に雑誌『会津学』は、奥会津書房(福島県三島町)から創刊されました。