2009年3月29日日曜日

生活記録

生活記録
■2009年3月28日(土)寒い日。雪が続く。

■西川祐子・杉本星子編『共同研究 戦後の生活記録にまなぶ~鶴見和子文庫との対話・未来への通信』(日本図書センター、2009年2月25日刊)

 山形県の農業者の佐藤藤三郎さん(一九三五年生まれ)は「農業地帯からの報告・山びこ学校の地で戦後農業を生きる」として講演している。

 町に行って、スーパーなどから買い物をしてきて食べると早く死ぬのかもしれないけれども、うちの村では春は山菜などの自然のものをとって生活しているし、自分のうちで作った米を食べているから、長生きするのだと思います。(略)(21ページ)

 皆さんもご存知だと思いますけれども、現在就農している人の平均年齢は71歳です。30や40歳で農業しているのは、果物作り、それから花卉園芸、あとは酪農と肉牛の飼育をやっている人とかだけです。そういう農家の方は少し残るかもしれないけれども、農業全体で見たら、日本の耕地の半分近くが荒れつつあり、とくに山の田んぼや畑は耕作が放棄されています。(略)

 わたしの娘のことで恐縮ですが、彼女は一昨年、アメリカに行って一年間ファーマーズマーケットの研究をしてきました。そうしたらアメリカなどではすでにスーパーから油で揚げた物などを買って食べると太ってしまい長生きできなくなるというので、その地域で作ったものを食べる運動を小さな農家と一緒になってやっているそうです。